ジョン・スミスのまともな投資日記

「普通の人」ジョン・スミスが、「そこそこ儲ける」ための方法を試行錯誤する日記です。

【FX】スミスの「まともなFX投資法」入門ガイド(スワップポイントさやとり)

 正直に言うと、スミスは、まさか自分がFXをやるとは思っていませんでした。FX=投機という固定観念があったからです。それは必ずしも間違ってはいない(と思う)のですが、ギャンブルだけではないFXの使い道に気が付き、細々と活用しています。

 これから紹介するFXスワップポイントのさやとりは、リスクはほぼゼロに近いですが、はっきり言ってあまり儲からないです。年利回り換算で3%くらいでしょう。それでも200万円で1年に6万円と思えば、実は悪くないです。定期預金よりはよっぽど儲かるので、遊休資金を活用するにはちょうどいいです。今回はそんなFXスワップポイントのさやとりのお話。

1.FXとは何?スワップポイントって?

 概略は説明しますが、全くの初心者の方は、別のところで勉強してきたほうがいいかもしれません。例えばFX業者の一つ「セントラル短資」さんの説明などが参考になると思います。セントラル短資さんはスミスもよく利用しています。ちなみにリンクを踏んでもスミスは1円も得しないです。

www.central-tanshifx.com

 非常にかいつまんで言えば、FXは為替版の信用取引です。FXでは証拠金を預けると、最大でその証拠金の25倍の取引をすることができます。例えば1ドル100円だとすると、1万ドル(株式の100株のように、FXでの一般的な最小単位は1万通貨です)買うには本来100万円必要ですが、FXならば4万円で1万ドルを買い建てすることができます。もし1ドルが110円になれば、1万×10円で10万円の利益になります。このように少ない証拠金で多額の取引を行うことができる仕組みのことをレバレッジと言います。大きな額での取引を行うことになるので、ちょっとした値動きが非常に大きな利益またが損失を生みやすいです。

 さて、FXにはスワップポイントというものがあります。FXは二つの異なる通貨間の取引ですが、通貨の場合、二つの通貨には金利差があります。金利の高い通貨を買い建て(金利の低い通貨を売り建てする)ことで、原則として毎日スワップポイントを受け取ることができます。株式での配当金みたいなものであると考えるとわかりやすいかもしれません。日本円は世界的に見て非常に金利が低いので、ほとんどの場合、別の通貨を買えばスワップポイントをもらい、売ればスワップポイントを支払うことになります。 

 2.FXスワップポイントのさやとりについて

 さて、このスワップポイントはFX業者ごとに設定されています。ということは、スワップポイントが高い業者もあれば、低い業者もあります。ですので、スワップポイントが高い業者で買い、スワップポイントが低い業者で売れば、為替変動のリスクなしでスワップポイントの差の分だけ利益が出ることになります。これが、FXにおけるスワップポイントのさやとりと言われるものです。

 スワップポイントのサヤ取りは、適切な管理を行えばリスクがほぼありません。一夜のうちに日本の政策金利が10%に引き上げられるとかでもない限り、注意していれば損失は発生しません。
 かかるコストは、スプレッドという、売りと買いの値段の差(安い通貨&業者であれば、0.3銭、つまり1万通貨で30円です)だけです(普通、FX業者は取引手数料を無料にする代わりにこのスプレッドを設けることで利益を得ています)。一日に入るスワップポイントの差額は、例えば米ドル/円の場合だと、1万通貨で10~30円程度です。

手順1 スワップポイントが高い業者と低い業者、通貨ペアを見つける

 例えば、2018年9月25日の段階ですと、米ドル/日本円の通貨ペアでスワップポイントが一番高いのは「くりっく365*1」、一番低いのは「セントラル短資」です。1万ドルを、くりっく365で買い、セントラル短資で売ったとすると、前者で75円のスワップポイントを受け取り、後者で47円のスワップポイントを支払うことになります。差額は+28円です。これが毎日獲得できる利益の見込みです。

手順2 必要証拠金の数倍の証拠金を入金し、同時に売りと買いを行う

 1万ドルを売り買いするためには、業者や為替状況によっても異なりますが、だいたい4万5千円くらいです。この2倍程度の額をそれぞれの業者に入金します。そして、できるだけ閑散としている時間帯を狙って、売り注文と買い注文をほぼ同時に出します。その際、スプレッド差の分だけ損失(コスト)が発生します。ちょっとマイナスの状態からスタートです。

手順3 証拠金の差し入れとスワップポイント差を時々確認する

 スワップポイントは日本時間で午前6時をまたぐと発生します。あとは大体放置しておくだけでいいのですが、スワップポイントと必要証拠金は毎日変動します。また、為替が変動すると、どちらかの口座で評価損が出ます。為替変動による評価損は、もう片方の評価益で打ち消されるので心配いらないのですが、評価益は証拠金に加算され、評価損は証拠金から引かれるので、証拠金が目減りします。証拠金が不足すると、ロスカットという強制決済が行われ、両建て状態が破たんします。ですので、証拠金が足りているのかは逐次確認する必要があります。

 2倍の証拠金を入金していたならば、そのままの状態だと最大で約4%の為替変動まで耐えられます。証拠金の目減りが大きくなってきたら、不足している方の口座に証拠金を補充し、評価益が出ている口座から証拠金を引き出しましょう。

 また、スワップポイントの金額は日々変わりますので、最初の通貨ペア・業者ペアでは利益が出なくなる、あるいはもっと良い通貨ペア・業者ペアが現れてくることもあります。その時は、一度決済しましょう(→手順4へ)。

手順4 決済する

 スワップポイントのサヤ取りを終えたい場合は、手順2で買い注文を出した方の口座で返済売りの注文を、売りの注文を出した方の口座で返済買いの注文を、それぞれ同時に出します。これで終わりです。

他にももう少し注意する点もありますので、本気で検討する方は以下のページなどで勉強した方がいいでしょう。

FXサヤ取り スワップポイント差を利用したサヤ取りとは

 

3. FXスワップポイントさやとりのメリット・デメリット

メリット「誰でも」「ほぼリスクなしで」「そこそこの利回り」が得られる

 スワップポイントさやとりの素晴らしいところは、「誰でも」「ほぼリスクなしで」リターンが得られるという点です。利回りは正直それほどでもないですが、利益がほぼ確実であるというのは非常に強力なウリになると思います。

デメリット 適切かつこまめな管理が必要

 スワップポイントさやとりは、銀行預金に比べると手入れが大変です。新興国通貨を選ばなければ、為替変動はそれほど大きくはないですが、1日に1度程度は証拠金をチェックしておく方がよいでしょう。

 

4.スミスの指針

 スミス・ファンドは基本的にIPO優先ですので、遊休資金があるときに活用しています。特に、IPOもPOも立会外分売も株主優待クロスもほとんど行われない1月などは資金が遊びがちですので、そういう時には活用しています。その際の指針は以下の通りです。

多くのFX業者の口座を用意しておく

 当たり前ですが、口座がなければ取引はできません。業者の選択によって利益を出す投資方法ですから、業者の選択肢が狭いと話になりません。FX業者の口座はたくさん持っている方がいいです。以下の通りの米ドル/日本円でやるなら、米ドル/日本円のスプレッドが0.3銭の業者は一通り口座開設しておいた方がいいと思います。
 2018年9月頃の傾向では、スワップポイントが高い常連YJFX!(とくりっく365)、スワップポイントが低い常連はセントラル短資です。どちらも米ドル/日本円のスプレッドが原則0.3銭です。まずはこの2社から開設して試してみるのがいいかもしれません(スミスもそうでした)。

 なお、FX口座を開設する時は、ポイントサイトを経由した方がいいです。スミスは合計5万円ほどいただきました。本当のことを言うと、スワップポイントさやとりなんかより、口座開設のポイントの方がよっぽど儲かります。スミスはモッピーというサイトを使っていました。ポイントサイトについては後日まとめます。

米ドル/日本円でさやとりする

 新興国通貨は高金利ですので、スワップポイントの差額も大きくなりやすいです。そのため、例えばトルコリラ/日本円の方が、少ない証拠金でより多くの利益が得られることが多いです。

 しかし、新興国通貨は為替変動が激しいので、証拠金の余裕や、証拠金維持率のこまめな確認が必要になってきます。また、新興国通貨はスプレッドが大きいので、最初のスプレッド差の損が大きくなりやすいです。スプレッド差は一回だけですので、長期で保有していればあまり問題にならないのですが、短期だと問題になります。

 例えば、トルコリラ/日本円のスプレッドはだいたい2~5銭程度ですので、1万通貨では200円~500円が、売り口座と買い口座の両方でかかります。スワップポイントの差が45円くらいあったとしても、利益が出始めるのに20日くらいかかります。また、スワップポイントが高い/低い業者の入れ替わりも少なくないです。

 もちろん、長期的には利益が大きくなっていくのですが、スミスのように遊休資金をちょっと活用する程度の運用には不向きです。スプレッドが小さい(≒取引が多い)通貨ペアとしては、他にユーロ/日本円もありますが、こちらはスワップポイントの差が小さいです。そのため、米ドル/日本円の通貨ペアでスミスは運用しています。

スプレッドが小さい業者を利用する

 米ドル/日本円の場合、かなり多くの業者で0.3銭という非常に小さいスプレッドで取引されているので、初期コストが非常に小さいです。20円のスワップポイントの差があったとして、4日ほどで利益が出始めます

 ただ、例の中で紹介したくりっく365のように、スプレッドが3銭と少し大きい業者もあります。特にくりっく365は、米ドル/日本円において、スワップポイントが最も高い業者であることが多いです。次点でスプレッドが0.3銭の業者を選ぶこともできますが、その場合はスワップポイントの差が小さくなってしまいます(9/24時点では、例えばYJFXなどもありますが、その場合はスワップポイントの差が28円から21円になってしまいます)。運用予定期間によって使い分けることになりますが、300円-30円=270円のスプレッド(初期コスト)の差を埋め合わせするためには、スワップポイントの差が一定だったとして、40日近くかかります。ということは、1か月程度の短期で運用するのであれば、スプレッドが0.3銭の業者で取引するようにした方がおおむね良いということになります(もちろん、スワップポイントの差の大きさによっては話が変わってきますが)。手数料30円で米ドルを使って遊べるなんて、本当にすごい世の中になったなぁ…と思います。

 

 

 1か月ほど寝かしておいた場合、利益は1万通貨(必要資金18万円程度)につき500円程度、180万円なら5000円程度です。銀行の金利とは比べ物にならない程度には儲かります。地味な利益ですので、物足りない人もいるかもしれません。ぶっちゃけ、スミスもそう思います。ただ、いつでもできる手軽な遊休資金の活用法として、知っておくことは損ではないと思います。

 FXの取引方法についてはそのほかにもいろいろあるようですが、スミスにはどうも勝ち筋が見出せないので、手を出していません。

 

 今回はこれくらいで。それでは、また。
                               J. S.

*1:東京金融取引所が市場を開設・運営している外国為替証拠金取引です。岩井コスモ証券や岡三オンライン証券などで取り扱っています